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阪を下りて左右に藪あ里栗おつる

[表]

阪を下りて左右に藪あ里栗おつる 碧


[裏]

明治三十九年十月河東碧梧桐先生全國遍歴の途次此の坂を越ゆ

大正十五年十年建立 氏家町 獺祭吟社

小山飛南車 氏家美壽  福田喜三郎

和仁葭雪  薄井みつる 小菅憬石

渡辺富八  薄井千禽  小菅新四郎

蕪木五泉  大橋砂蟹  小菅青鬼灯

高野弥七郎 大門洋村  荒川祐海

高瀬和吉  大澤要作  佐藤松月洞

瀧澤凹孫  國友予詩緒 坂本昇一

瀧澤源吾  桑島海田  吉川子英

田口甫羊  中山直次郎 鈴木木鈴

田代鵜一樓 見目逸朗  鈴木紫水

氏家芳秋  福田東風  小森幸三郎彫刻


[説明]

三千里の旅の途次にて。明治39年9月29日に碧梧桐は宇都宮に宿泊予定のはずが、百鳥会の瀧澤直七(凹孫)氏が強制的に氏家に連行。碧梧桐は当地に2日滞在し、3日目に次の場所へ出発。その途中、弥五郎坂に通りがかった時の句。

その後昭和2年、この句碑を百鳥会の後身・獺祭吟社が碧梧桐後援会を組織して建立。5月5日に除幕式が挙行された。この除幕式には碧梧桐も参加している。

同じ年の5月22日に碧梧桐は再度氏家に来訪し、講演会のあとに瀧澤家が所蔵している蕪村の画幅数点を見ている。


場所:



最終来訪日時:2022.9.25



参考文献:

・神山壮著「近代氏家の俳句史」,『氏家の歴史と文化 第12号』より,氏家歴史文化研究会,平成25(2013)年6月発行,p84-89

・吉川金次著『氏家町の俳句史』昭和47年3月発行,p.143-156




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