[表]
播州寐覺 跳びあへず渦巻く鮎のひねもすなる哉
[説明文]
播州寐覺
跳びあへず渦巻く鮎のひねもすなる哉
大正五年五月二十八日、河東碧梧桐が闘龍灘を訪れたときの句である。
六朝風《りくちょうふう》書体で大幅にしたためた句を闘龍灘の大岸壁に彫り刻む計画であったが中断となり、今日まで「滝野幻の句碑」として語り継がれてきた。播州におけるx旅情の注目すべき一句として評されている。
河東碧梧桐(かわひがしへきごとう・一八七三~一九三七)四国・松山に生まれ、正岡子規の高弟で、子規没後は俳句の革新運動を推進した代表的な俳人である。
[説明]
この碧梧桐句を闘龍灘の大岸壁に彫り刻む計画は播鉄社長であった伊東英一氏が発起者であったが、氏が亡くなったことにより中断していた。
平成2年、闘龍灘のそばに「闘龍すくえあ」が整備された。大岸壁に彫り刻まれることはなかったが、句碑として闘龍すくえあに立っている。
場所:
目の前に闘龍灘があります
来訪日時:2021.12.18
参考文献:
・木村栄次著『いしぶみ文学紀行』,のじぎく文庫,昭和41年3月発行,p119-120
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